見積の取り方

見積は印刷物を作るたびにしなければなりませんが、単に安かったとか結構高くついたなど一過性のものであってはいけません。印刷物の発注者たるもの印刷の知識や価格決定のプロセスを理解していなければプロとは言えません。しかし、独学でそれを習得しようとすると、時間もお金もかかり得策ではありません。そこで活用してもらいたいのが見積書です。見積書の内容一つでとても良い印刷の教材にもなります。

良い見積書とは?

印刷会社の営業と信頼関係を築かなければならないのは当然なのですが、それだけでは安い買い物はできません。上手にデータを収集し、そのデータを分析し、活用して初めていい買い物ができるわけです。

統一の見積明細書で見積もりをとる。
印刷会社ごとに違う見積書の形式で見積もりをとると、データの整理が大変です。あなたの会社のオリジナル印刷見積明細書を作り、それに記入してもらいましょう。できれば「エクセル」で作って配布すれば、データの管理が大変しやすくなります。
印刷会社ごとに明細書を整理する。
複数購買はぜひ実行してください。単独購買は楽かもしれませんが、どうしてもなれ合いになりがちです。新しい印刷会社の参入を嫌がる第1位は「最初から教えなければならないから」ですが、その自分の仕事を放棄してはいけません。
自分で下見積をしてみる。
案件をこなしていくとだいたいの金額がはじき出せるようになってきます。真っ白な状態で受け取った見積書を右から左へ流すだけなら、あなたは必要ありません。それが高いか、安いか判断できるようになってこそ仕事をしたと言えるでしょう。
紙の市況を把握する。
明細書を見るとわかりますが、印刷物の価格に紙の占める割合は大変大きく、単価が数円下がれば大きなコストダウンにつながります。新聞などに掲載されている価格は実勢価格ではありませんが、一つの目安にはなります。
番外編
あなたの会社に出入りしている各印刷会社の営業同士仲良くしてませんか?そうです「談合」ってやつです。談合は印刷会社ばかりを責めるわけにはいきません。印刷会社も利益を出さなくてはなりませんから、でたらめな発注をしていると防衛本能が働いて同じ傷持つもの同士が寄り添うようになるのです。そうならないためには、正々堂々と競争見積をする土壌を作っておかなければなりません。一つの方策として、新しい印刷会社の参入を臭わせることです。営業はお目当ての担当者が商談している相手を注意深く見ています。知っている顔(ライバル会社)でしたらそれをネタに担当者にツッコミを入れることができますが、全然知らない人との面談は非常に気になるものです。その気がなくても、売り込みに来た印刷会社の営業を利用しましょう。それとなく言葉を濁すだけで営業は緊張感が走ります。
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